ThinkPad T43のハードディスクをSSDに換装する方法

ThinkPad T43をSSDに換装すべき理由

ThinkPad T43のハードディスクをSSDに換装する実験を行いました。結論を先に書いておくと、ThinkPad T43などの古いパソコンのハードディスクをSSDに変えるのは、やめておいた方がいいです。とりわけ、ThinkPad T43はだめです。

ThinkPad T43でハードディスクをSSDに換装して上手くいったという報告は、ウェブ上に複数あるのですが、実際にはうまく行くのは一部のマシンタイプのみであり、SSDに換装して快適なパソコンに生まれ変わったとするのは、明らかな嘘です。

なぜSSDに換装しても、快適なパソコンにならないかというと、CPUが遅いままだからです。

それでは詳細を書いていきます。

ThinkPad T43には大きく分けて、マシンタイプが二系統あります。一つは、18で始まる系統と、もう一つは26で始まる系統です。私が今使っているのは、「187134J」です。ハイフンを入れて、「1871-34J」とも書きます。確認するには、本体をひっくり返して、裏面のシールを見るか、「ThinkPad機能設定」というソフトを起動して、「システム情報>詳細」または「システム情報>システム要約一覧」で確認できます。

18系統は、どのような方法を使っても、SSDに換装できません。なぜかというと、たとえSSDにハードディスクの内容を複製できたとしても、起動しないからです。また、OSを新規インストールしようとしても、起動しないため、途中でインストールができなくなるか、最初から全くインストールが進みません。これはOSやインストール方法によります。

26系統の場合、上手くSSDにハードディスクの内容を複製できれば、起動します。また、OSの新規インストールも可能です。しかし、ディスクのクローンは、使用するソフトによっては、上手く行きません。

さて、仮に26系統で、SSDへの換装に成功したとします。しかし、前述のように、これによりThinkPad T43が快適なパソコンに生まれ変わるかというと、そんなことはありません。体感的には、そう大して変わりません。

ThinkPad T43をSSDに換装してスピードアップする場合

SSDに換装して、速度が増す場面というのは、内蔵ディスクからの読み込みや書き込みを行う場面ですが、そう言う場面はあまり多くないからです。もちろん、これはパソコンの使用用途にもよります。

私がパソコンを使う用途というのは・・・

1)ブラウザーでサイトを閲覧する。
2)ブラウザーからオンラインでブログに書き込みをする。
3)テキストエディターでサイトのHTMLやCSSを書く。
4)サイトのコンテンツをFTPソフトで転送する。
5)画像などを加工する。
6)ワープロで文書を書く。
7)表計算ソフトで簡単な計算処理を行う。

・・・といったところです。

この中で、ThinkPad T43がもたつくのは、1の時だけです。他は、十分に速度が速いため、これをさらに速くしても、メリットがほとんどありません。しかも速くすると言っても、SSDへの変更では、あまり速くはなりません。最初に読み出す時と保存する時以外は、全てRAM上で行っているからです。

それで、問題のブラウザーによるサイト閲覧時の速度低下ですが、これはCPUの速度が遅いことが原因です。実際、タスクマネージャーでCPUの使用率を見てみると、ほとんどいつも100%になっています。

詳しく調べると、タブを二つ開いている内はまだ多少の余裕がありますが、タブが三つ以上になると、CPUの使用率が100%になり、ほとんどフリーズに近い状況になります。

昔は、ThinkPad T43でも快適にウエブの閲覧ができたのに、どうしてこんなにのろのろになったのでしょうか?

その最大の原因は、閲覧するサイトに広告がたくさん貼ってあるからだと思います。実際、自分のサイトは、広告がないので、いくらタブを開いても、全くCPUに負担がかかっていません。昔と同じように快適に閲覧できます。

他には、ブラウザーが重くなったのも一因です。しかし、この要因は、広告ほど影響を与えていません。解決策としては、ブラウザーを何年か前のバージョンに戻すことです。これで、少し快適になります。あるいは、SeaMonkeyのような軽快なブラウザーを使うといいです。

もう一つの方法は、FirefoxやSeaMonkeyで、プライベート・ブラウジング・モードを使うことです。広告がブロックされて、軽くなります。ただ、この方法は、広告を表示しているサイト運営者に損害を与えるため、倫理的な問題があります。

結局のところ、もしウエブの閲覧が主な目的であり、プライベート・ブラウジング・モードを使わず、通常モードでタブを開きまくりたい場合は、新しいパソコンに買い換えるしか方法がありません。

Chromeを使っている人は、プライベート・ブラウジング・モードでも広告がもろに表示されるので、新しいパソコンに買い換えるしかありません。それが嫌なら、FirefoxかSeaMonkeyを使うことです。

こうしたウエブ閲覧の問題は、ハードディスクをSSDに変えることにより解決することは全くありません。やるだけ無駄なので、上記のどれかの解決策をお試しになるのがよろしいかと思います。

それから、SSDに換装すると、OSの起動が速くなると言う説ですが、確かに起動が速くなります。26系で実験してみましたが、工場出荷時状態と言う条件下で起動してみると、ハードディスクでは起動に53秒もかかるのですが、SSDに換装するとわずか50秒で起動します。なんと6%弱の速度アップでした。やるだけ馬鹿馬鹿しいですね(笑)。

なぜ速度アップがそれほどでもないかというと、起動中に読み込むプログラムなどのファイルがどれだけあるかが重要な要因となっているからだと思います。例えば、昔、Windows XPで自作機を作ったことがありますが、ハードディスクから20秒で起動していました。職場でまだ現役(笑)のWindows 95は、速度が遅い大昔のハードディスクを使っていますが、やはり20秒で起動します。しかし、同じWindows 95のマシーンでも、いろいろ読み込みながら起動するものでは、60秒以上かかるものがあります。ハードディスクかSSDかと言う問題以前に、こういう問題があるので、起動時間を短縮したいのであれば、こちらの問題を解決するといいです。

SSDに換装する本当のメリット

結局、古いパソコンをSSDに換装するメリットとしては、耐衝撃性能を高めることぐらいでしょう。ThinkPadには「ハードディスク・アクティブ・プロテクション・システム」がついているので、あまりいらないと思いますが、SSDにした方がなお安全なので、ハードなアクションをしながら、パソコンをお使いになる方は、SSDにした方がいいでしょう。例えば、自転車のかごにThinkPadを入れて、ThinkPadで音楽を鳴らして、爆走するとか・・・(笑)。

実際、高校にThinkPadを導入したら、生徒がこれをやったため、多数のThinkPadが天寿を全うすることなく、お亡くなりになったらしいです。その際に生まれた機能が上記の「ハードディスク・アクティブ・プロテクション・システム」らしいのですが、さらに過激なまでに激しいアクションで爆走する場合は、これでもだめかもしれません。ぜひSSDをお試し下さい。

ThinkPad T43のHDをSSDに換装する方法

そこでここでは、舗装されていない山道などを自転車で超爆走、激しく激突するカーレース、墜落する飛行機の中など、過激なアクションを行っている最中に、どうしてもThinkPad T43を使いたい人のためにSSDに換装する方法を書いておきます。

繰り返しになりますが、18系はだめです。あきらめてください。天と地がひっくり返っても、成功しません。上手く行くのは26系だけです。

使えるSSDとしては、PATAのSSDが一つの選択肢です。現在、あまり出回っていませんが、例えば、これです。

トランセンド(Transcend) PATA SSD TS64GPSD330
トランセンド(Transcend) PATA SSD TS64GPSD330

もう一つは、mSATAをmSATA→PATA変換アダプターに取り付けて、ハードディスクと取り替える方法です。mSATAのお勧めはキングストン(キングストンテクノロジー(Kingston Technology))です。

キングストン(Kingston) mSATA SUV500MS/240G
キングストン(Kingston) mSATA SUV500MS/240G


玄人志向 mSATA→PATA変換アダプター KRHK-MSATA/I9

キングストンの製品がいいということではなく、万一、相性問題なるものが発生した場合、キングストンは対応してもらえますが、トランセンド(
Transcend)は一切対応してくれないからです。つまり、性能ではなく、リスクの問題です。

ちなみに、相性問題というのは、互換性の問題です。英語に「相性」などという言葉はなく、こういう場合、「互換性」と言います。「互換性がなかったら、自己責任で死んでください」というのは、あまりにひどいので、トランセンドは相手にしないことです。上のPATAのSSDでも同じことです。

使うソフトですが、私は「HD革命/BackUp Ver.12」を使い、ハードディスクの複製に成功しました。やることは、バックアップして復元するだけです。

ハードディスクをSSDに換装する方法について解説しているサイトは、どこも無料ソフトのEaseUS Todo Backup(無料版)を勧めていますが、私が試したところ、どうやっても、成功しませんでした。

このソフトには、「SSDに最適化する」(SSD用にアラインメントを整える機能)と言うオプションが用意されていますが、そのオプションを使っても、使わなくても、どちらの場合も上手く行きませんでした。このソフトはやめた方がいいと思います。

では、なぜ他のサイトはことごとくEaseUS Todo Backupを推奨しているのかですが、恐らく、そういう他のサイトの管理人さんたちは、有料ソフトの「HD革命/BackUp」を買うお金がないのでしょう。そして、誰かが書いたサイトのコンテンツをコピーしたり、書き直しただけだと思います(笑)。最近のアフィリエイトサイトは、そう言うサイトばかりなので、あまり役には立たないので、そう言うサイトは参考にしない方がいいと思います。書いてあることが、うそだらけで、私もかなり迷惑しました。

HD革命/BackUp Ver.12を使う場合ですが、リカバリー領域ごとバックアップし復元する場合は、バックアップで「ドライブのバックアップ」を使って、フルバックアップを選択後、Cドライブとリカバリー領域(「他の領域」と表示されている)の両方を同時にバックアップします。なお、こうして復元したSSD上のリカバリー領域から、IBM Rescue and Recoveryによりリカバリーすることができますので、やっておいて損はありません。

復元する際は、「ドライブの詳細復元」により復元します。領域の広さを自分で調整せず、そのままやれば、最適な形で復元されます。

逆に自分でめいっぱい領域を広げようとすると、失敗します。復元時のエラーチェックで、エラーが出て、その修正ができません。そして、エラーを修正せず、そのまま使ってみると、起動しません。

復元する際には、内蔵ハードディスクを取り出し、SSDに付け替えたあと、HD革命/BackUp Ver.12のインストールディスクをCDドライブに入れて起動し、外付けハードディスクから復元することもできますが、私はあえて、SSDをUSBで外付けにして、OS起動状態で復元しました。たぶんどちらでも問題はありません。もし前者で上手く行かなかったら、USB外付けで復元してみてください。私はたまたま、いろいろ実験している内に、外付けのためのアダプターを買っていたので、それを利用しただけのことです。

CDドライブから起動すると、若干時間がかかり、面倒だったというだけのことです。機能的に差があるわけではないので、どちらでも上手くいくはずです。

もしUSB外付けのアダプターが必要な場合は、例えば、以下のものがいいです。と言うか、私は、以下のものを使いました。

Hodays mSATA SSD → USB3.0 変換アダプター 表側
Hodays mSATA SSD → USB3.0 変換アダプター表側 ※mSATAをネジで留めるようになっています。きつく締めると、壊れるので注意してください。

Hodays mSATA SSD → USB3.0 変換アダプター 裏側
Hodays mSATA SSD → USB3.0 変換アダプター裏側 ※主要な部品と回路は裏側にあります。

GROOVY PATA → USB2.0 変換アダプター
GROOVY PATA → USB2.0 変換アダプター ※USBの反対側の端にある四角いものにPATAの接続部分をはめ込む穴がたくさん空いていますので、向きを間違えないように、かつ、穴に針がきちんとはいるように注意しつつ、ちょっと力を入れて突っ込みます。取り外すときも慎重に引き抜きます。針が折れると終わりですので・・・。

他の方々の体験について

PATA対応SSDでThinkPad T43を高速化 ~Windows 7も快適動作(西川和久の不定期コラム)
はっきり書かれていませんが、スペックから見て、この方が使われたのは、26系統のT43だと思います。最初上手く行かなかったのは、領域を少し余らせないと起動しないという、私が上に書いた現象によるものと思われます。HD革命では自動でやってくれていましたが、Acronisではだめなようです。やはりHD革命はすごいです。ThinkPad T43の場合、Windows 7はSSDでなくても快適に使えます。ハードディスクで十分です。Error 2010は、いくつかの方法で回避可能です。一番安全な方法はBIOS画面で自動でContinueを選ぶように設定することです。他には、BIOSをハッキングしてやるのも手ですが、危険が伴います。失敗してお亡くなりになった方もいらっしゃいます。

T43のSSD化とWindows10のクリーンインストール(パソコン人柱報告)
こちらはもっと新しい記事です。やはり、こちらの方も明記はしていませんが、26系のT43だと思います。「10年前のパソコンとは思えません。」と書いていますが、ThinkPad T43は、SSDがなくても、最初に書いたように、問題はありません。ただ、Windows 10はメモリーを2GB積んでおかないと、厳しいと思います。一応、うちではWindows 10でも問題なく動作していますが、メモリーが512MBだと、スローモーション状態になります。

じゃあ、またね。

関連ページ:
ThinkPad T43のHDDをSSDに換装する
ThinkPad仕様一覧
Re: New SSD opt. for T4x : mSATA-to-IDE adapter ST663FD9 *PICS* #304 Post by aussieguy » Tue Jul 05, 2016 4:52 pm (thinkpads.com Support Community)